2011年2月15日火曜日

「味読」




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本、雑誌、インターネット、テレビなど世の中には情報が沢山あふれています。速読ブームがあったのも、情報量が増えたことが要因の一つだと思います。

手早く行動すべきなのに、ゆっくり読んでいては間に合わないこともあるでしょう。だから、沢山の情報から必要な事柄を見つけるときには、早く読むテクニックが必要なのは確かです。私も必要に応じて速読しています。

しかし、最近手に取った本を読んでいると、どうも文章を早く読んだだけでは得られないものがあることに気づかされました。

速読では得られない読書の効能とは何なのか。
今日は文章を味わって読む「味読」をご紹介します。

本を深く研究する

一冊の本と長く付き合うことによって、本文の見逃しそうな小さな点に気づくことができます。そのような点を分析して調べ、自分なりに解釈してみる。

なんとなくわかったでは、済ませない読書。

このような過程が本を深く研究するということです。ゆっくりと読みながら考える読書です。

また、「読書百遍意自ずから通ず」という董遇の言葉通り、繰り返し読むことによって理解できることもあります。同じことが書かれているのに、読む時期が違うと自分の感想が変化することもあります。


一つのものを深くまで研究し尽くしたこと、そのこと自体が自信につながっていく
奇跡の教室(p. 41)



とあるように、1冊の本を完全に自分のものにすることが、一つの自信になるのですね。


読書を通じて追体験する

エピソードを自分のものにする。


その人の世界に深く入っていって、それを自分の世界にまで引きつけていく。読書自体が体験になる読み方
奇跡の教室(p. 39)



著者のエピソードを理解するために、より深く読み込むことが必要です。


センスを磨く

1冊の本をゆっくりと読み、深く研究し、筆者や主人公のエピソードを自分の中に引き込むとどうなるでしょうか。

齋藤孝先生はこう述べています。


1冊の本が自分の中に棲んでいて、いつでも引用できる状態で世界を見るときの枠組みになる
奇跡の教室(p. 43)




本を味わって読むことで「生きるセンス」が磨かれます。

以上紹介した3つの事柄は、本を速く読むだけでは得られないことばかりですよね。このほかにも、未読によって「答えを急がずじっくり考える姿勢」が得られるそうです。



今日の記事は、伊藤氏貴さんの『奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち』の1章からご紹介しました。『銀の匙』という200ページほどの文庫本を3年間もかけて読む、灘校教師橋本武さんの伝説の授業。本書は、教育、書物の研究、生き方が学べる良書です。

ちなみに、社会人が味読すべき本として、齋藤先生がおすすめの一冊を挙げてくださっています。

論語 (岩波文庫)論語 (岩波文庫)
金谷 治




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【関連記事】

● 本をゆっくり読んで人生の質を高めるための3つのポイント


【バックリンク】

◦ 

次回は「季節を五感で感じる」ことの大切さについてお伝えします。

それではまた
今日もお読みいただき、ありがとうございました。

奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち
伊藤 氏貴



銀の匙 (岩波文庫)銀の匙 (岩波文庫)
中 勘助








レビュープラス




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